深川総合法律事務所

 2014年1月から現在に至るまで深川で仕事をしている弁護士のブログです。深川をはじめとして妹背牛,秩父別,雨竜,北竜、沼田,幌加内の方からご相談・ご依頼を受けることが多いですが,旭川・滝川・砂川・美唄・留萌など色々な地域のからの相談を受けています。相談が多い分野は相続,交通事故,高齢者に関する相談(成年後見等含む。)が多いですが,様々な相談を受けております。詳細はiタウンページや弁護士ドットコムの情報もご参照いただきますと幸いです。  

2014年04月

(架空法律相談事例)
 今度,引っ越しをすることになりました。入居時に敷金を納めていましたが,アパートの大家(貸主)さんからクロスや天井のカビをキレイにするための修繕費と敷金と相殺したため,返金できないと言われました。
 入居していたアパートは、建物の構造上,常にドアの内側や押し入れの中に結露をしていました。換気扇を回したり押し入れのドアを開放して湿気がこもらないようにするなどできる限りの努力はしました。しかし、目の行き届かないクロスや天井にカビが発生し,このカビを取り除く努力もしましたが,取ることができません。なお、入居時に結露について大家さんから注意を受けるようなこともありませんでした。
 このような場合でもクロスや天井のカビの修繕費用について,負担する必要がありますか。
(回答)
1 賃借人は,アパート(賃貸物件)について,アパートの明渡時に原状回復義務を負います。裁判所は、「原状回復」とは,建物の通常損耗分をもとの状態に回復することではなく,賃借人の故意・過失等による劣化の回復を意味するとの判断を示してきました。これは通常の損耗については原則として,家賃にてその修繕費用等も含まれていると考えているからです。(何が通常損耗に該当するか等については国土交通省がガイドラインを出しています。)
 そうすると,通常損耗に該当する損失については,原則として借主は負担することが無い事になります。しかし,ここで問題となるのは,こういった通常損耗についても借主側が負担する特約を付されている場合です。裁判例によると,①特約の必要性があり、かつ、②暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること③賃借人が特約によって通常の原状回復義務を超えた修繕等の義務を負うことについて認識していること④賃借人が特約による義務負担の意思表示をしていることなどを要件として,このような通常損耗特約を有効としています。
2 本件の相談者さんの場合,建物の構造上結露が生じやすく,通常用いる用法で行っても生じるものとして,通常損耗と言える可能性が高いと思われます。そのため、原則として借主側が負担すべきとは言えない可能性が高いです。しかし、通常損耗について借主が負担する特約を締結していれば、これが上記の要件を満たしていれば、借主が負担する可能性がありますので、注意が必要です。

(架空相談事例)
 私と夫はずっと会話がなく,また,お金の使い方に対する考え方や性に対する価値観もあいません。夫から暴力を受けたわけでもありませんし、互いに不貞行為をしたこともありませんが、このような状態が続いており、結婚生活も限界を感じています。どうすれば良いですか。
(回答)
1 弁護士が受ける相談の中で、夫婦に関するご相談はとても多いです。多くは不貞行為が原因で離婚したいとか、慰謝料を夫及び不倫相手に対して請求したいというものですが、なかには架空相談事例のようなどちらか一方が悪いとは言えないようなケースもあります。
 今日は,架空相談事例のようなケースで離婚できるかどうかという話ではなく,このようなケースがどのように解決されるかを説明しようと思います。
2 当事者での話し合い
 まずは、当事者同士で話し合いを行い、その上で、婚姻生活を継続できるか、離婚するのかを話し合って決める事が多いと思います。それまでの状況が改善され,婚姻生活が継続できたり,離婚が成立したり,いずれにしても当事者での話し合いで円満に解決できることが一番良いことはいうまでもありません。
3 夫婦関係円満調整調停
 しかし、お互いだけでは十分な話し合いが出来ないからこそ、婚姻生活を継続するかどうかが問題となっている場合が多いです。その場合には、家庭裁判所に調停の申し立てを行い、調停委員という第三者に間に入ってもらった上で、話合いを行います。
 これは、非公開の手続きで、調停委員が互いの言い分を交互に聞く手続きです。当事者の中には相手方がいるとうまく話せないという人もおられますし、当事者同士だとどうしても感情的になるが、第三者に対してであれば、落ち着いて話す事が出来る人も多いです。そのため、中立的な第三者に間に入って話し合いをすることはとても有効的な場合が多いです。また、人生経験の豊富な第三者と話を通じて、当事者としても自分自身が客観的にどう見えるのか理解しやすく、当事者が互いに悪い点を認めやすいとも言えるかもしれません。
 感情的なもつれが発端となることが多い夫婦間の問題については、調停が一般的に有効であるため、離婚訴訟を提起する前に調停を経る事が原則として必要となっています。今回のご相談者も,当事者での話し合いが無理ならば,調停によって解決を図り,それもダメなら訴訟になります。

 前回は借金問題に対する考え方をおおざっぱに説明しました。その最後の方で,法テラスについて触れましたので,その点について少し補足をしようと思います。
離婚・借金・相続など、さまざまなトラブルを抱えてしまっても, 手元にお金がなくて弁護士に相談する事ができない。そんな時にご紹介したいのが法テラスという国の機関です。
 平たく言えば,法テラスは無料で法律相談を受けさせてくれたり,弁護士費用の立替払いをしてくれるところです。
 但し,法テラスが設けられた理由はお金のない方々にも弁護士に相談したり,弁護士による事件対応が出来るようにするためですので,申込者の収入等が少なく,かつ,資産が少ない事が要件となっています。
 この法テラスを利用して事件を担当していましたが,個人の借金問題でご相談の多くの方は法テラス利用できると思います。また,離婚問題の場合で,それまでパートをしていた兼業主婦や専業主婦の方は一般的に所得が低い事が多く,こういった方も法テラスを利用できる事が多いです。その他の場合でも,利用できる場合は意外と多いですので,お金の余裕は無いけど,弁護士にアドバイスして欲しいという方は是非,法テラスのご利用をご検討下さい。
 なお,この法テラスの利用をご希望される方は深川市であれば法テラス旭川が窓口(050ー3383ー5566)となりますので,是非こちらにお電話下さい。また,当事務所(0164ー34-5961)でも手続きを代行しておりますので,お気軽にお電話ください。

(架空相談事例1)
 何枚かのクレジットカードを使用して物を購入し続けていました。すると,いつの間にか支払額が200万円を超える金額となり,私の収入では払えなくなりました。自分の収入を考えずにそれを越える買い物を続けた事は深く反省しています。ただ,私にも今後の生活がありますので,この借金についてどうすれば良いかを教えて下さい。
(回答)
 借金を返す方法としては,収入を増やすために転職するとか,仕事を増やすといった方法や家計支出を減らすという方法があり,まずはこのような方法で返済できないかというところを考えるべきでしょう。ただ,このような方法では対応できないケースも実際には多いところです。そういったケースでは債務整理を行います。債務整理の手法としては概ね二つの方向性があります。
 一つは借金をしている人に継続した収入があり,分割払いにしてもらうとか,支払時期を遅くしてもらうとか,利息部分だけ一部又は全部カットしてもらうなどの方法で対応できる場合です。お金を貸した人と話し合って,返済の方法を合意して,それに基づいて借金を返します。これは裁判所などの公的機関を利用せず,債権者と話し合って合意により債務整理をするもので,任意整理と呼ばれています。
 もう一つは,借金の利息にとどまらず,元本までを含めて,一部又は全部を免除してもらう手続きです。一部免除をしてもらう手続きとしては個人再生という手続きが存在します。また,全部(但し,税金など免除されないものもあります。)免除をしてもらう手続きとしてはいわゆる破産という方法があります。これらの手続きは裁判所の関与が必要となるため,任意整理に比べて手続きが厳格になります。
 前置きが長くなりましたが,今回のご相談者の場合には,返済方法を工夫するだけで何とかなるなら任意整理,債務の一部をカットしてもらえれば何とかなるなら個人再生,債務のほとんどの免除が必要なら破産という方法をそれぞれ検討する事になります。これらの手続きは本人で出来ないわけではありませんが,技術的な部分もありますので,もし借金問題でお悩みの方は弁護士への法律相談をお勧めします。
 また,一定の要件のもとで法律相談料が無料になったり,弁護士費用を立て替えてくれる法テラスもありますので,借金問題でお悩みの方はまずはお気軽にご相談下さい。

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